インタビューのお相手:N・Yさん(30) 不動産デベロッパー会社勤務/金融スクール運営
たくろー:今回はインタビューを引き受けて下さり、ありがとうございました。
まずはじめに簡単に自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
TNさん:はい!イニシャルでTNと申します。大阪出身で、大阪に本拠地を置く不動産ディベロッパーの会社に入社し、数年前から東京支店に転勤してきました。今は、会社員として働いています。仕事内容は、賃貸マンションを作るにあたって、用地の仕入れの交渉に行くことをメインにしています。
趣味は野球で、小学3年生からリトルリーグに入ったり、今も草野球をやったりと合計20年ほど野球をしています。ちなみに、広島ファンです!

たくろー:ありがとうございます。野球一筋なんですね!
では早速、学生時代のNYさんについてからお聞かせください。
大学生の時は、どんなキャリアを考えていらっしゃいましたか?
TNさん:大学生の時は、地元の大阪で過ごし、結婚し、子どもが生まれ、企業に勤め、安定した生活を送りたいなと考えてました。(実際は4年前に東京に転勤になりました笑)
しかし・・・大学2年生の始めの時に、自分がそういった満足できる生活を送れるか、少し不安になっていたのです。
たくろー:そうだったのですね。大学2年生から将来の不安を抱くということは珍しいと感じたのですが、何かきっかけがあったのですか?
TNさん:ある時、大阪大学の学生であるバイトの先輩が、就職活動の対策として漢字検定の資格を取ろうとしていることを知りました。大阪大学という高学歴の大学生なら何もしなくても就活は余裕なんじゃないかと思っていたのですが、資格勉強をする先輩の姿を見て、大阪大学のような高学歴でない自分は、エピソードトークの一つでも作らなくてはと、考えるようになりました。
そういった不安から、自分が法学部なので馴染みのある法律を生かせて、且つギリギリ独学でも取れそうだなと感じた”宅建”(宅地建物取引士)をとることに決めたのです。そして、大学2年生の夏休みに資格の勉強しながら進め、何とか大学2年の10月の試験に向けて勉強してきました。結果何とか合格し、これが自分の武器となり、社会人になっても役立つだろうと意気込み、就活に挑んでいました。

たくろー:合格まで一直線で進んでる姿、凄まじいですね。
資格の勉強をするにあたってどんな対策をしていたのですか?
TNさん:やはり近くに居たバイトの先輩が、資格の勉強して更に高みを目指している姿を自分が見て、刺激を受けていました。自分は大丈夫だろうかという自分の将来への不安と隣合わせだったというのが、自分が勉強する原動力になったと思います。そして自分が普段一緒にいた友達は、新しいことに興味ある人だったりしたため、そういった環境があったからこそ、僕も意気込んで勉強できたと思います。
たくろー:周りの自分に関わる友人や先輩など、とても貴重ですよね。
それでは、社会人になられてからのお話をお聞きしたくて、今はどんなことをされているのでしょうか。
TNさん:今は、新卒で入社した不動産の会社で会社員として働く傍ら、金融のスクールの運営に携わっています。私は、そのスクールを実際に受講生として学んで、今度は伝え る側になりたいという想いから、運営に携わることを決めました。まだ、講師として教えてはいないのですが、運営の企画などのサポートに入っています。そのスクールでは、対面で講師が集団に講義をすることを今まではしていたのですが、現在は、コロナウイルスの発生により、オンラインで講義を行っていたりします。
たくろー:経済・金融のスクール!すごく難しそうな分野で正直親しみが薄いイメージなのですが、どんな流れでその活動にたどり着いたのですか?
TNさん:私は、5年間ほど会社員一本で働き、家と会社の往復で平日は過ごしてました。2年前のある時、昔の友人に誘われ、経営者の方が若手社会人に話をしてもらえるイベントに行ったのです。そこは、ビジネスコミュニティとして運営されていたのですが、そこに居た他の若者が、みんな目を輝かせながら、夢や野望、今取り組む活動について熱く語っていたのです。それを目の当たりにした私は、こんな熱い若者は世の中に沢山いるんだ!!と刺激を貰ったんです。そこから私は、いろんな人からイベントに誘われたら、実際にその場へ行き、色んな方々からお話を聞いてきました。その中で、今一緒に活動されている経済や金融を学べるスクールを運営する経営者の方に出会い、自分も学びたいと思ったんです。そこから今度は、自分も学んだ知恵を人に伝えるようになりたいと思うようになっていきました。
たくろー:そうだったんですね!今の金融スクールは何故自分にぴったりだと感じられたのですか?
TNさん:それは、スクールで教えている内容と経営者の方の想いに、共感したからだと 思っています。経済や金融は、日常生活に関わることなのに、なかなか僕たちは学んでい ないなあと思うのです。昔と違って日本の銀行にお金を預けておくだけでお金が増えるなんて時代は終わりましたし、政府の新しい金融に関わる制度なども出てきたりもしてます。だからこそ、その時代にあった自分たちの必要な知識を土台として学んでおくことが大切だと思ってます。元々私もお金には特に興味はなく、贅沢な暮らしに興味はないから、ほどほどの生活でいいや、といえ考え方でした。ただ社会人になる直前に家族が大きな病気になり、、、お金という存在は大きいんだと何となく感じていた部分はあります。
そしてお金を勉強して分かったのは、お金自体に意味はなく、人生の選択肢を広げるもの、経験に替えるツールなんだということです。例えば身近なところだと、子供を大学に行かせてあげられるかどうか、これは子供の将来の選択肢やこれからの経験にも関わってくることです。単にお金持ちになりたいからお金を学ぶのではなく、お金を使って自分や家族の人生をよりよくする、そのためにまずはお金をしっかりと学ぶことが大切だと考えており、真っ直ぐに伝えていきたいなと思っております。
このスクールの経営者の方は、”こどもに義務教育として金融を伝えたい”という想いを秘めています。その社長さんの気持ちと、いち早く金融をみんなに学んでほしいという自分の想いとがすごくマッチし、そのスクールで学ぶことを決めました。このスクールは今は、大人向けで行っています。何故なら、子どもは親から多くを教わることが多いので、まずは大人に金融を伝えていきながら、今後少しずつ子ども向けにも展開したいと思っています。

たくろー:そうなんですね!すごくワクワクしてきました!
スクールの受講生を経て、運営に携わるようになってみて課題や日常での取り組みなどは ありますか?
TNさん:課題は、金融の悪いイメージをどう払拭するかです。金融と聞くと、「金融=怪しい、何か売られるのでは?」というブロックがかかる人が多い点が難しいなと感じています。私自身もそんな考えでしたが、金融を勉強して、どう考えが変わったかをより分かりやすくお伝えできるように工夫して取り組みを始めています。そのひとつとして、SNSで発信を始めました。今は連続93日目なのですが、金融や経済の単語の解説をインスタグラムの投稿に載せています。はじめは、周りの友達などフォロワーからどう思われるのだろうと不安だったのですが、実際始めてみると、毎回の投稿に”いいね”や”コメント”をしてくれる人が現れたりとより、やらなきゃ!と背中を推してもらえて、今日まで来れました。正直、1月1日は元旦ということもあり、忘れかけそうでしたが、投稿しました(笑)
そしてこの活動は、SNSを見ている方々に金融の親しみを持ってもらうという意味でも行っていますが、自分自身の勉強の為にもなっていて日々の日課となってきています。
たくろー:93日連続投稿!!すごいです。自分もランニングを継続しなきゃと思い出しまし た(笑)それでは、次にTNさんの大切にしたいことや理想の姿をお聞かせください。
TNさん:私は、”誰からも学ぶ姿勢”を大切にしたいと思っています。僕が2年前に始めてビジネスコミュニティに足を運んだ時に刺激を受けたのは、自分より若い方々でしたし、 どの方々からも学ぶことはあるのではと思っています。
そして、理想の姿は、”常に笑っていたい”です。少し抽象的過ぎるかもしれませんが、どんな未来も楽しんでいきたいと思います。
たくろー:最後に学生に伝えたいメッセージや今からオススメのことをお聞きしてもよろしいでしようか。
TNさん:まず、就活生の方々には、業界分析を幅広くしてほしいと思います。まだ仕事をしていないから何が自分に向いているか分からなくても、全体をみまわし、自分に合ったものを探すことが今後に繋がると思います。
まさに私も社会人になって会社と家の往復という日常から一歩外に踏み出し、自分のやりたいことを見つけました。すごく広い世界に飛び込んでみることは大切だと思います。
そして、”勉強を少しでも、やるクセ”を大学生の時からつけるのがいいのかなと思います。資格の勉強でも、本を読むでも、なんでもいいと思います。サラリーマンになると自 由に使える時間も少なくなります。だから、今のうちに勉強をする時間を自ら作ることで、サラリーマン以外の時間を有意義に使えると思います。是非今からでも、学びに時間を投資することを大切にしてみてはいかがでしょうか。
最後に、勉強する意味を面白く表現しているものをシェアして終わりたいと思います。
ボイシーというラジオアプリで、ある税理士の方が”何故、勉強をするのか”という問いに対してある答えを言っていました。その答えとは、”世の中の解析度を高めるため”。
どういう意味かと言うと、世の中で自分と触れ合う事柄について全く知らなければ、目で見ても素通りしてしまいます。しかしある知識を知っていたり、それの成り立ちが考えられたりしたらすれば、世の中についての解析度が高まって楽しみが増えるのではと思っています。ぜひ、この世界に生まれたという幸せを噛み締めて、世の中を探検してみてはいかがでしょうか。
たくろー:僕自身、何故勉強ってするんだろうと思っていた節があったので、すごく頭がスッキリしました。
自分と出会うどんな方々からも学ぶ姿勢、これから意識してみたいと思います。TNさん、本日は本当にありがとうございました。